思ったことを書くだけ

読んだ本の紹介、自転車練習、ドキュメンタリー視聴、映画、美術関連、時事問題・・・気になったことをメモとしてまとめていきます。

佐々木健一『Mr.トルネード 藤田哲也 世界の空を救った男』 

Mr.トルネード 藤田哲也 世界の空を救った男

【メモ】
 竜巻の規模を表す指標として使われているFスケール(多少の修正が加わってEFスケールとも言われることがあるらしいが)の考案者、藤田哲也について、生い立ちから晩年について記した内容。本書の副題である-世界の空を救った男-に関連する「ダウンバースト」の発見と他の研究者がこの現象を認めるまでの経緯を詳細に綴ることで、偉大な研究者として持ち上げるだけではなく、彼の弱点にも振れていて公平性を保っている。

藤田は九州の明治専門学校(現 九州工業大学)を卒業後に物理学の助手に採用されその1ヶ月後には助教授となる。若い頃から頭角を表していたようだ。博士号を取得後、渡米し、竜巻の研究で頭角を表し、竜巻の規模を表すFスケールで気象学者としての地位を確固たるものにした。

その藤田のもとに、着陸直前の飛行機が墜落するという痛ましい事故についての調査依頼が墜落した飛行機の航空会社から入る。事故当時の情報を丹念に分析した結果、衝撃波=ダウンバーストの着想に至り、その説を発表し、観測し、多くの気象学者に認知される。それまでの大変だったのだが、偉大なる発見をする科学者とはやっぱり「変人」であり、いろいろ衝突があったようだ。

通常であれば、論文を雑誌に投稿するときには、他の研究者による査読が行われ、それに反論し必要に応じて修正を加えるなどして投稿から数ヶ月たってようやく掲載される。しかし、藤田にはその行為が煩わしく自分で雑誌につくり、そこに論文を発表し自分の考えいち早く公表することを大切にした。前に進むことを優先したと言う。

また、自分の考えに反論されることを好まなかったようで、・・・・「自分なら何でもうまくやれる」と思ったのでしょうが、もしかしたらそこが、彼の欠点だったのかもしれませんね。彼は我慢強くありませんでしたし、感情に流されやすい人でもありました。・・・自分の話を聞こうとしない研究者には容赦しませんでした。一方で、他の研究者がはなすことに耳を傾けることもありませんでした。こうした点で、彼は多くの研究者との関係に問題を抱かえていました・・・-P175-

通常であれば、他者とのディスカッションで異なる着眼点を入れることを大切にするのが一般的だと思うが、それすらやらなかったということなのか?もし、これをしていたら藤田はもっとすごかったのではないか?と思うと同時に、このくらい突っ走らないと先頭は走れないということなのだろうか?とも思ってしまう。結局のところはわからない。

藤田は、望郷の思いはあったものの、十分な研究環境のため米国籍を取得、日本に戻ることはなかった。

※10日ほど前に読了 この本を知ったのは読売新聞書評

まだレビューを書いてない本がある。。。
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