思ったことを書くだけ

読んだ本の紹介、自転車練習、ドキュメンタリー視聴、映画、美術関連、時事問題・・・気になったことをメモとしてまとめていきます。

吉村昭『闇を裂く道』 

闇を裂く道

書評というか読書メモ.

久しぶりに吉村昭氏の作品が読みたくなり、近所の書店で購入した「闇を裂く道」.

丹那トンネルが開通するまで東海道本線は、現在の御殿場線を経由していた(丹那トンネル).この区間は急勾配であることから、東海道線のネックであった.それを解消するために掘られたのが、この本が取り上げる丹那トンネルである.本書はこのトンネルを掘る際に起きた事故や社会問題を取り上げている.

・丹那は火山灰で作られた土地であり、水をスポンジ状に蓄えることができたため、水が豊かな土地であった.そのこともあり、トンネルを掘ることは水を大量に含んだ土との戦いであった.

・トンネルは土圧との戦いであるが、やわらかい土壌であったために土圧の影響が酷く、土圧に負けたトンネルの側壁が崩落し坑夫達が生き埋めになる大事故が発生し多くの人がなくなった.

・溺死も発生した.土砂による生き埋めを免れても水が溜まり逃げ場を失い亡くなった人もいた.遺体は鼻が削られ骨が出ていたと言う.水から逃れようと上に上にと顔を水面から出したが、最後は鼻だけが出る状態にり、壁に話を擦り付けていたことが原因と思われる.同じような遺体がたくさん見られた.

・トンネルの上では渇水となっていた.スポンジ状に蓄えれた水がトンネルに流れ出してしまい、ワサビ、稲作が出来なくなった.生活の糧を奪われた地元の人たちは激怒、鉄道省に陳情をしたり、工事連絡所に数百人でおしかけあわや暴動寸前になることがたびたびあった.最終的には国が灌漑工事をするなどして対策を行った.トンネルが完成し、コンクリートで壁面を埋めることから水が戻るのではないかと期待されたが、戻ることはなかった.

最後の箇条書きは自然のバランスとはほんとデリケートになりなっているのだと実感させられる.

※一か月近くかかりなんとか読了7/29
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